令和5年度 マンション管理士試験、申込はじまりました!合格率や難易度は?仕事内容を詳しく

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試験情報

11月に行われるマンション管理士試験について、日程や試験内容、受験資格などの試験概要はもちろん、合格率や難易度、マンション管理士とはどのような資格・仕事内容なのか、試験範囲や重点ポイントなどもまとめてみました。

マンション管理士の資格が気になっている方は、是非参考にしてください。

令和5年度年度 マンション管理士 試験概要

 

 試験日時 2023年11月26日(日)13:00~15:00
 出願締切 【郵送】 令和5年9月1日(金) ~ 10月2日(月)(消印有効)
【Web申込】 令和5年9月1日(金)10:00 ~ 10月2日(月)16:00 ← 注意!
 試験方式 50問の四肢択一(マークシート方式)  【試験時間】 120分
 試験内容 1.マンションの管理に関する法令及び実務に関すること
2.管理組合の運営の円滑化に関すること
3.マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること
4.マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
 受験資格 なし (合格後、登録には宅地建物取引士の資格が必要)
 試験地 札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇 これらの周辺地域
 受験料 9,400円(非課税) 
 実施機関 公益財団法人 マンション管理センター
 合格発表 令和6年1月5日(金)  ※協会のホームページ内に掲載

参照:公益財団法人マンション管理センターHP

マンション管理士とは?どんな仕事をする人?

マンション管理士とは?

マンション管理士とは、マンション管理士の名称を用い、専門的知識をもって、管理組合の運営やマンションの管理について、管理組合や居住者である区分所有者等の相談に応じ、助言・指導などの援助やコンサルティングをおこなう専門家です。

マンションの管理を適正に行っていくには、管理組合の運営や建物等の維持・修繕に関する専門知識が必要です。

しかし、区分所有者等で構成される管理組合には、このような専門的な知識が十分でない場合が多いため、専門家による適正なアドバイスが求められます

マンション管理士の制度は、平成13年8月に施行されたマンション管理適正化法において、国家資格として位置づけられています。

具体的にどんな仕事をするの?

マンションの管理組合はマンションを所有している区分所有者等で構成されます。管理組合員から選出される理事会にしても、交代で選出しているマンションが多く専門知識に乏しい場合が少なくありません。

マンション管理士の業務を例にあげると、

・管理規約や使用細則などの作成・改正等
・長期修繕計画等の素案の作成や大規模修繕計画の実施について
・マンションの住人間のトラブルへの予備的交渉
・管理費や修繕積立金などの会計管理、管理費滞納等の財務的トラブル
・管理委託契約の確認やアドバイス

など様々なものがあり、幅広い分野で管理組合に対しアドバイスや支援を行います。

マンションの管理を自分たちで行う自主管理の方式で運営を行っているマンションの場合は、専門的な知識と経験を持っているマンション管理士のアドバイスは特に必要です。

また、マンション管理業者に管理を委託している場合であれば一定のアドバイスや提案は受けられるでしょうが、マンション管理会社はあくまで契約の相手方の立場であるため、管理組合側の立場でのアドバイスも必要になってきます。

2022年末時点でのマンションストック総数は約694.3万戸であり、そのうち252万戸が築30年を超えるマンションのため、修繕計画等の専門知識が求められます。

そしてそれは今後も増え続けることから、マンション管理士の活躍の場は益々広がると言われています。

参照:国土交通省HP

管理業務主任者とどう違うの?

混同される方も多いかと思いますが、マンション管理士管理業務主任者とは違う資格であり、職務も異なります。

共にマンション管理に関する国家資格ですが、管理業務主任者がマンション管理会社の従業員としてマンション管理会社と管理組合との管理受託契約等に関する業務や報告などをするのに対し、マンション管理士は管理組合の立場で建物の保全や管理運営に関するアドバイスなどのコンサルティングを行います。

管理業務主任者はマンション管理会社に所属、マンション管理士は管理組合側の立場に立ってアドバイスと、似たような資格ですが立ち位置は正反対です。

また、管理業務主任者には独占業務があるのに対し、マンション管理士には独占業務がありません。

そのため、マンション管理士の業務は「マンション管理士」の資格を有していなくてもすることができますが、その場合、マンション管理士は名称独占資格のため「マンション管理士」と名乗ることはできせん。

マンション管理士と管理業務主任者の試験内容は似てる?

管理業務主任者とのダブル受験がお得?

上記のように、業務としては違いはありますが、マンション管理士と管理業務主任者は試験内容が重複している部分が多いので、ダブル受験する方は多いです。

ただし試験範囲は重なる部分が多いものの、マンション管理士の方が難易度が高いため、余裕をもった対策が必要です。

管理業務主任者試験合格者対象の5問免除制度とは?

また同年にダブル受験しない場合でも、既に管理業務主任者試験に合格している方は、申し込み時に申請すればマンション管理士試験問題の一部免除を受けられます。

具体的には、試験範囲のうち「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」の分野の5問が免除され、全45問試験時間が10分短縮となります。

この制度を利用すると、全50問のうち「マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること」の分野の5問は正解したこととなるので、この分野が難問だった場合特に有利になるでしょう。

宅地建物取引士の5問免除制度は、既に不動産業に従事している人を対象とした「登録講習」を受けた人(通信教育・スクーリング、講習費用10,000~20,000円程度必要、3年間有効)のみが受けられる制度であるのに対し、こちらは管理業務主任者試験に合格していれば利用可能なので管理業務主任者試験の合格者は是非利用したい制度です。

マンション管理士試験の合格率は?受験者数や推移など

実施年度 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点 合格得点率
平成29年  13,037人 1,168人 9.0% 36点/50点満点 72%
平成30年 12,389人 975人 7.9% 38点/50点満点 76%
令和元年 12,021人 991人 8.2% 37点/50点満点 74%
令和2年 12,198人 1,045人 8.6% 36点/50点満点 72%
令和3年 12,520人 1,238人 9.9% 38点/50点満点 76%
令和4年 12,209人 1,402人 11.5% 40点/50点満点 80%

マンション管理士の合格率と得点率について

マンション管理士の合格率は、近年では7%~11%程度となっています。

昨年のみ合格率が11.5%と高かったものの、例年は10%を切っています。
これは不明瞭な出題等があったため、その配点の采配が影響しているといえます。

合格得点率については、年度によりバラつきはあるものの72%~80%程度で推移しているので、できれば余裕をもって8割得点の40点を目指したいところです。

「合格率7~11%程度」って難易度高い?

管理業務主任者の合格率が20%台宅地建物取引士の合格率15~17%と比較すると難易度は高いといえます。

難関資格と言われている社労士の合格率が6~7%といわれているので、それに準ずる難しさということになります。

出題範囲が広く内容も深く問われるので、きちんとした対策が必要です。

試験はどんな内容がでるの?いまからでも間に合う?

試験の出題範囲

■マンションの管理に関する法令及び実務に関すること
・建物の区分所有等に関する法律
・被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法
・マンションの建替え等の円滑化に関する法律
・民法(取引、契約等マンション管理に関するもの)
・不動産登記法、マンション標準管理規約
・マンション標準管理委託契約書
・マンションの管理に関するその他の法律
(建築基準法、都市計画法、消防法、住宅の品質確保の促進等に関する法律等)

■管理組合の運営の円滑化に関すること
・管理組合の組織と運営(集会の運営等)
・管理組合の業務と役割(役員、理事会の役割等)
・管理組合の苦情対応と対策
・管理組合の訴訟と判例
・管理組合の会計 等

■マンションの建物及び附属施設の構造及び設備に関すること
・マンションの構造・設備
・長期修繕計画
・建物・設備の診断
・大規模修繕 等

■マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
・マンションの管理の適正化の推進に関する法律
・マンション管理の適正化の推進を図るための基本的な方針 等

※出題は、試験実施年の4月1日時点で施行されている法令等です。

参照:公益財団法人マンション管理センターHP

学習のポイント

出題範囲みても漠然としててピンとこないんだけど?

マンション管理士試験の内容を科目ごとに分けてみてみましょう。

法令等

区分所有法
正式には、「建物の区分所有等に関する法律」という名称です。
例えば一棟の建物を区分して所有権の対象とする場合(マンションなど)の、各部分ごとの所有関係や、建物や敷地等の共同管理について定めた法律です。

約12問
※他の出題に関わる、基礎知識として必要となる法律なので特に重要です。

民 法
■借地借家法
■宅建業法
■被災マンション法
■不動産登記法
 など

約6問

標準管規約
標準管理規約とは、マンションの維持・管理、その他の基本的ルールを定めた管理規約を作成する際の標準モデルとして、国土交通省が作成したものです。

マンションの規約や管理についての知識を問われます。

約8問

マンション管理適正化法
正式には、「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」という名称です。
マンション管理の適正化の仕組みを法律で定め、マンションの資産価値と快適な住環境を確保することを目的とした法律です。

約5問

建築・設備等

■マンション設備・維持保全
■都市計画法
■建築基準法
■そのほかの設備系法令
■住宅品質確保法
■水道法
■消防法
 ほか

建物および付属施設の構造・設備・維持・保全などに関する問題が出題されます。
出題数も多く範囲が広いため、ポイントを絞った学習が必要です。

約15問

管理の実務等

会計に関する問題
マンション標準管理委託契約書
管理組合の運営の円滑化に関すること
管理組合の訴訟と判例 など

約4問

重点的に勉強するべきなのはどの部分?

どの分野も重要ですが、特に法令関係は出題の半分以上を占めるので重点的におさえておく必要があります。

今からでも間に合う?

試験まで3カ月を切っています。

マンション管理士試験に合格するための勉強時間は、500時間が目安といわれています。

1日平均6時間以上の勉強時間を確保できる、または宅地建物取引士や管理業務主任者など、試験範囲が重複する他の資格の勉強をしたことがある方はそれ以下の時間で合格することも不可能ではないと思います。

いずれにしても、ポイントを絞った勉強方法が必要といえるでしょう。

まとめ

今回は、マンション管理士試験の概要とポイントをまとめてみました。

どんな資格なのか気になっている方、既に申し込みを済ませているけどなんとなく不安な方等に、少しでも参考になれば嬉しいです。

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