今からでも間に合う!2023年 競売不動産取扱主任者試験ってどんな資格?難易度や合格率は?

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試験情報

12月に行われる競売不動産取扱主任者試験について、日程や試験内容、受験資格などの試験概要はもちろん、合格率難易度、競売不動産取扱主任者とは、どのような資格なのか、受験のポイントなどもまとめてみました。

新たに何か資格をとりたいと考えている方は、是非参考にしてください。

2023年度 競売不動産取扱主任者 試験概要

 試験日時 2023年12月10日(日)14:00~16:00
 出願締切 【郵送】 2023年10月31日(火)(消印有効)
【インターネット】 2023年10月31日(火)23時59分59秒
 試験方式 50問の四肢択一(マークシート方式)  【試験時間】 120分
 試験内容 不動産競売実務、民事執行法、民事訴訟法、民法、宅地建物取引業法、都市計画法、建築基準法、税法。
裁判所 資料の正確な理解、競売不動産の出品から、落札、明渡迄とその付随する物の法律知識等
 受験資格 なし (合格後、登録には宅地建物取引士の資格が必要)
 試験地 札幌・仙台・新潟・埼玉・千葉・東京・横浜・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇
 受験料 9,900円(消費税込)
 主催団体 一般社団法人不動産競売流通協会(FKR)
 合格発表 2024年1月17日(水)9:00  ※協会のホームページ内に掲載

 

競売不動産市場の背景

従来から、不動産を購入する場合、一般市場よりも割安に購入できるとして、競売不動産市場は注目されてきました。

平成10年に民事執行法の改正で、競売不動産にも抵当権を設定することができるようになったことにより、住宅ローンが組めるようになりました。

それまで、一部の投資家や不動産業者などの、いわゆる「プロ」の利用が多かった競売不動産市場ですが、上記ローンの関係と近年のインターネットの普及により、一般の消費者による競売不動産市場への参入のニーズは高まっています。

しかし、それに伴いさまざまなトラブルも多くなっています。

というのも、通常の売買等の不動産取引であれば、宅地建物取引士が介在し宅建業法の規制のもと行われます。

しかし、競売不動産に関しては、宅建業法の規制が及ばず民事執行法の管轄となり、宅建業者でなくとも助言や入札代行、サポートなどを行う「競売代行業」等の開業が可能であるのです。

このような「競売代行業」をうたう業者等とのトラブルを未然に防ぎ、一般消費者が安心して競売制度を利用できるよう、競売動産に関する的確なアドバイスができる人材の必要性が急務となりました。

これらの事情を背景に、2011年から競売不動産取扱主任者試験が行われるようになりました。

競売不動産取扱主任者とは?どんな仕事をする人?

競売不動産取扱主任者は、競売不動産の相談、また競売における入札から落札、そして明渡しに至るまでをサポートする業務を行います。

競売物件は落札前に内見(内覧)ができないため、物件の価値を見極めることが重要です。

また、占有や権利関係、持分や滞納などの特殊な事情がある場合も多いので、その法的な判断や妥当価格の算定能力も必要となってきます。

競売不動産取扱主任者試験を受けるための受験資格はありませんが、競売不動産取扱主任者として登録を受けるには宅地建物取引士であることが必須です。

そのことから、宅地建物取引士の資格と競売不動産取扱主任者の資格とのダブルライセンスにより、活躍の場が広がります。

すでに宅地建物取引士である方はもちろん、宅地建物取引士に合格していない方でも、試験範囲が重なることから合わせて受験することにより2つの資格を同時に目指せます

また、日本不動産仲裁機構(法務大臣認証裁判外紛争解決機関)調停人基礎資格でもあるので、調停人としての活躍も期待できます。

競売不動産取扱主任者試験の合格率は?受験者数や推移など

実施年度 受験者数 合格者数 合格率 合格基準点 得点率
2017年 2,201人 890人 40.4%
2018年 1,958人 792人 40.4%
2019年 1,755人 547人 31.2% 31点/50点満点 62%
2020年 1,513人 459人 30.3% 35点/50点満点 70%
2021年 1,452人 479人 33% 非公開
2022年 1,460人 444人 30.4% 32点/50点満点 64%

競売不動産取扱主任者の合格率と得点率について

競売不動産取扱主任者の合格率は、近年では30%程度となっています。
受験者数は年々減少傾向にありますが、合格率も低くなってきているので難化傾向にあるといえます。

合格得点率については、年度によりバラつきはあるものの6割から7割で推移しているので、余裕をもって7割得点を目指したいところです。

「合格率30%」難易度低い?ホントのところどうなの?

この合格率30%について、少し注意しなければならない事があります。

というのも、先述したように競売不動産取扱主任者として登録を受けるためには、宅地建物取引士の資格が必要です。

そのことから、受験者の多くはすでに宅地建物取引士である、または同時に受験する人が多いということです。

また、すでに一般不動産や競売不動産の取り扱いをしている人も多くいるため、一概に合格率30%もある難易度の低い試験であるとはいいにくいです。

とはいえ、きちんと対策すれば決して難関試験というわけでもないので、メリハリを付けて効果的に取り組みましょう。

試験はどんな内容がでるの?いまからでも間に合う?

試験の出題範囲

■不動産競売手続に関する基礎知識
・競売不動産の特徴
・不動産競売の全体像
・裁判所資料
・公法上の規制

■不動産競売の法理論と実務
・民事執行法の概要(申立手続、開始手続、売却手続、及びその進行、債権関係の調査、
        権利関係の調査、裁判手続の保全と売却条件の判断)
・裁判所交付資料の理解(読み方と実務上の注意点)
・滞納処分と強制執行等との手続の調整に関する法律の概要

■不動産競売を理解する前提となる法律知識
・民法
・借地借家法
・建物区分所有法
・不動産登記法
・宅地建物取引業法
・民事訴訟法
・民事執行法
・民事保全法
・建築基準法
・都市計画法等

■競売不動産の移転、取得等に関する税金等
・登録免許税
・不動産取得税
・固定資産税
・都市計画税
・印紙税 等

※出題は、試験実施年の4月1日時点で施行されている法令等です。

 

学習のポイント

重点的に勉強するべきなのはどの部分?

不動産競売の手続や不動産競売の実務に関わる法令等の知識などが問われる問題が中心となります。
民事執行法や民法のなかでも抵当権などの担保物権、賃貸借契約などの法令、裁判所資料の正確な理解、競売不動産の出品から落札・明渡までとそれに付随する法律知識等などは必ずおさえておくようにしましよう。

公式テキストが重要!

主催団体である、一般社団法人不動産競売流通協会(FKR)から公式テキスト公式問題集が出版されています。
この公式テキストが出題範囲となるので、このテキストを使っての学習が効果的です。
テキスト学習が一通り終わったら公式問題集を繰り返し解き、知識の定着をはかれば合格も見えてくると思います。

 

協会主催の試験対策講座もある!

それでも不安な人は、協会主催の試験対策講座があります。
試験に出題されるポイントを、講師の先生がわかりやすく解説してくれるので好評です。

■2023年度 試験対策講座スケジュール

会場 日時 最寄り駅 時間
東京1 11月5日(日) 三田 9:30~16:30
大 阪 11月11日(土) 新大阪 10:00~17:00
東京2 11月18日(土) 市ヶ谷 9:30~16:30
受 講 料 19,800 円(税込)

 ※空席・詳細は要確認

まとめ

今回は、競売不動産取扱主任者試験の概要とポイントをまとめてみました。

どんな資格なのか気になっている方、既に宅地建物取引士試験に合格している方、申し込みを済ませているけどなんとなく不安方等に、少しでも参考になれば嬉しいです。

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